僕のワンダフル・ライフ|犬だけじゃなく、ペットを飼う全ての人に観て欲しい映画

プレミアムフライデーの特別割引があったので観てきました。21時20分の回なのに仕事が21時くらいに終わるってどういうことなの…とりあえずギリ間に合いました。。

今回の映画は犬と人間の絆的なお話ですが、犬に限らず、ペットを飼っている人には響く物語だと思います。
色んな種類の犬や、猫、ヤギ、ロバなどが出てくるので、動物好きの人も観ていて楽しい映画だと思います!


「僕のワンダフル・ライフ」予告編(編集部eigafanより) 

主人公は犬のベイリー。犬目線で描かれているストーリー。

この映画は、人ではなく犬が主人公。犬目線のアングルや、主人公ベイリーの心の声がたくさん聞こえる映画です。
人生ではなく犬生として、何度も生まれ変わりながらベイリーが生きる意味を考えていく物語。

今回の映画の中で、ベイリーは4つの犬生を歩むことになります。
1つ目はゴールデン・レトリバー。
まだ8歳だった少年イーサンに助けられ、彼と一緒に過ごす。
(画像引用:(c)Universal Studios,東宝東和株式会社)
2つ目はジャーマン・シェパード。
警察犬として、孤独な警官と共に過ごす。
(画像引用:(c)Universal Studios,東宝東和株式会社)
3つ目はコーギー。
人付き合いが苦手な女性が家族を作っていく姿を見守る。
(画像引用:(c)Universal Studios,東宝東和株式会社)
4つ目はセント・バーナードとオーストラリアン・シェパードのミックス。
(画像引用:(c)Universal Studios,東宝東和株式会社)

1つ目のゴールデンレトリバーを生きている時に、イーサンにベイリーと名づけられました。物語の中でも、イーサンと過ごす部分がじっくりと描かれています。その他にも色んな犬種が登場するので、それを観ているだけでも楽しめます!かわいい…

そして犬目線で色んな心の声が聞こえてくるので、人間が思っていることと犬が思っていることの違いとかが笑えて、すごくほのぼのした映画でした。

人間ドラマよりも犬のベイリーが中心

イーサンと過ごす日々が長く描かれていますが、そのイーサンも成長していく中で、家庭環境や交友関係の変化などがあります。しかしながら、そこはあまり深堀されておらず、一般的と言っては失礼かもしれませんが、人間ドラマではよくあるようなお話で進んでいきます。

やはりこの映画は、犬のベイリーが主人公であると思わされると同時に、人間を軸にこの映画を観ていくとつまらなく感じてしまうのではないかと思います。
犬視点というのがこの映画の大きなポイントですので、そこは外さずに観ると楽しめると思います。

人間ドラマが薄く描かれているため、おそらく犬を飼っている人にとっては、飼い主を自分として、愛犬を思い出しながら観ることができるのではないでしょうか。

私的には、ベイリーに感情移入してすごく観やすかったです。また、犬に愛情持って大事にする人もいれば、邪険に扱う人や、仕事として犬と付き合っていく人など、人間と犬との関わり方を色々見せられて、考えさせられる部分もありましたね。

色んな表情を見せてくれる犬たち

主人公が犬というだけあって、人間よりも犬のほうがスクリーンの中に多く登場します。
楽しい顔や悲しい顔、怒っている顔など、まるで人間みたいに色んな表情を見せてくれる犬たちがホントすごいです。

くるくる回ったり、ボールを取りに行ったり、走り回ったり、もう子供みたいに元気な姿は観ていて癒されましたね…かわいい

当然歳を取るのは人間より早いので、少しずつ大人しくなっていく姿に心の声も聞こえてくるもんだから、そんなシーンにじんわりと頬を濡らしたよね。

これほどまでに色んな表情の犬たちを撮影したスタッフや、トレーナーの方はすごいなぁと思いました。


最近、ドロドロした映画とかを観ることが多かったので、ワンちゃんにすごく癒されました…

犬好きはもちろん、動物が好きな人や癒されたい人はぜひ劇場で観てみてください。

公式HP:僕のワンダフル・ライフ

トップ画像:(c)Universal Studios,東宝東和株式会社

鑑賞記録

劇場

TOHOシネマズ日本橋
スクリーン8(TCX/シネスコサイズ)
上映回:2017年9月29日(金)21時20分~

本編前予告作品一覧(上映順)

(1)火花

(2)ナラタージュ

(3)ミックス。

(4)パディントン2

(5)ジャスティス・リーグ

(6)GODZILLA 怪獣惑星

(7)ザ・サークル

客層

20代 1割
30~40代 8割
50代以上 1割
男女比 5:5

備考

・終始会話するカップル1組

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「君の名は。」ハリウッドで実写化決定。まずは今後の動向を見守っていきたい。

私が大好きな「君の名は。」がついに実写映画化するとの情報が本日発表されました。ツイッターのトレンドにも上がり、かなり注目度の高い話題で、私も少し動揺してしまいました…
とはいえ、興行収入250億を超える大ヒットだったのだから実写化するのも時間の問題…と想定していただけあって、ついに来てしまったかというのがまず最初の感想でした。

でもまさかハリウッドとは…
北米で公開された際には、97%の批評家が絶賛したなんていう話もありましたが、海外の皆さんにも受け入れてもらえた、ということなんでしょうか。

とにかく、「君の名は。」実写化の詳細情報は今後要チェックですね。

実写化するにあたり、映像をどう表現するのか

「君の名は。」は、ストーリーももちろん素晴らしかったのですが、映像や音楽などの全てがうまく相乗効果を出している点が素晴らしいと思っているので、実写となるとそれらがうまく表現できるのかというところがすごく気になります。

細かい設定などもそうですが、一番難しそうなのは映像
そもそもアニメ版の君の名は。は、背景の精度や光の使い方など、映像が緻密で圧倒的に美しいと感じました。そしてその背景などにキャラの心情を表現するなど、映像の中の情報量がかなり多いのも特徴です。ハードルを上げるようですが、アニメと同様に「映像で魅せることができるのか」ということが実写化の中で重要になってくると思います。

それこそ一つ一つのシーンが絵になるくらい構図も良いので、そんな映像やカメラワークが、実写でもちゃんと撮れるの?というのが正直なところです。(上から目線で恐縮ですが)

ただ、今回の実写化については、私は好意的に捉えています。
東宝、パラマウント・ピクチャーズ、バッド・ロボット・プロダクションズの3社合同での共同開発ですし、オリジナル版のプロデューサー・川村元気氏も参加されるとのことですので、映画のイメージが大きくずれることは無いだろうと思っています。
また、映画の重要なシーンであるカタワレ時が実写でどう表現されるのかは気になるところでもあります。

何にせよ、出演者や具体的な内容などの詳細がまだ分からないので、現時点では期待のほうが大きいです。

「メッセージ」のエリック・ハイセラー氏が脚本を担当。これは救いだった。

今回の「君の名は。」実写は、脚本をエリック・ハイセラー氏が担当されるとのことです。この方は、「メッセージ」という映画でアカデミー賞脚色賞にノミネートされました。

私も「メッセージ」を鑑賞しましたが、どうも「君の名は。」に似てるんですよね…映像やストーリーの奥深さとか、すごく考察したくなるしリピートしたくなっちゃうところとか…
実写でこれほど引き込まれた映画はなかなか無かったので、その映画に携わった方が実写版「君の名は。」の脚本ということで、私の中では救いでもあるし期待もしています。

実はこの映画、新海監督もご覧になっており、ツイッターで下記のようなコメントをされていました。


監督も好きな映画の脚本なら、きっと任せても大丈夫…?


これから少しずつ情報が出てくると思うので、どんな映画になるのか、期待と不安を胸に見守っていきたいと思います。

公式HP:君の名は。

トップ画像引用:(c)2016「君の名は。」製作委員会

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奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール|タイトルが長すぎる映画

我ながら適当な記事タイトルを付けてしまった…(笑う)

チケット購入時、劇場窓口でスタッフの方に作品名を何と言えばいいか割と困りました…「19時40分の奥田民生になりたいボーイ…」と中途半端な発言をしたことを今となって後悔しています。映画が趣味だということに自信を持っていたハズなのに、こんなところにまだ恥じらいが残っていたのか自分は。。

ということで、最近色んな役柄に挑戦している妻夫木聡さんを観たかったので行ってきました。民生ボーイと狂わせガールのプレビューです。


「民生ボーイと狂わせガール」予告(東宝MOVIEチャンネルより) 

色んな役柄をこなす妻夫木さんは凄い

妻夫木聡さんを初めてスクリーンで観たのは2001年公開のウォーターボーイズだったなぁ…
もう15年以上前か…時の流れ怖すぎ。

ホントに数多くの作品に出演されていて、最近の映画だと、「殿、利息でござる!」「怒り」「ミュージアム」「愚行録」なんかは私も観に行って、その度に色んな一面を観させていただきました。
特に「ミュージアム」はカエルという意外な役柄で、特殊メイクも凄かったけど迫真の演技がすごい良かったなぁ…

今回は、奥田民生のような力まないカッコいい大人に憧れている主人公コーロキ役を演じています。
妻夫木さん本人も奥田民生さんのファンだと公言されており、心なしか楽しそうに演じているのが印象的でした。そして、狂わせガールのあかりに翻弄されながら、喜んだり落ち込んだり、一生懸命頑張ったり、必死にもがく演技はもう流石だなぁと思いました。

また、今回はキスシーンが多くて結構すごい…
個人的にはちょっと引いた(笑う)
でも、ホントに色んな役柄ができる妻夫木さん凄いなぁ。そしてイケメンだからそれが画になるのが羨ましい…

奥田民生さんが大好きな人ならより味わい深い映画になるのでは

映画のタイトルにもなっているくらいなので、当然、奥田民生さんの楽曲がたくさん使用されています。
エンドロールでは曲名を15曲ほど確認できました。そう考えると、ほぼフルアルバムを聞いているくらいの盛りだくさんな感じになっています。

私は実は、奥田民生さん自身の曲はほぼ知らず…(プロデュースしているPUFFYの楽曲くらいしか聴いたことがない…)
正直なところ知っているタイトルはありませんでした(爆)

で、この映画は劇伴として奥田民生さんの楽曲が使われており、シーンに合わせた楽曲が選ばれている(と思っている)ので、曲を知っていれば、コーロキが仕事で奔走する場面や、あかりとのラブラブなシーンなど、もっと映像と音楽がうまくミックスした状態で観ることができたのかなと思います。

ただ、曲数が多すぎるので、効果的な楽曲の使い方が出来ているのかは疑問に思いました。あかりと過ごすシーンなんかは、まさに奥田民生さんの楽曲が数曲登場しますが、正直くどいなぁと思った箇所があります。
でもまぁ、逆にそれがポップな感じが出ていて良かったのかもしれませんね。

予告からは想像してなかったクライマックス

この映画は、予告にも奥田民生さんの楽曲が使われていて、劇場で観た最初の時からポップな印象を受けました。たぶん笑えて楽しい感じの映画なんだろうなぁと思って行ったところ、ちょっと想像してたものとは違う方向に…

映画の途中からちょっと雲行きが怪しくなってきて、これはラストどうなっていくんだろうとちょっとハラハラしました。
個人的には、そのクライマックスの展開が一番面白かった…!欲を言えば、もっと派手でも良かったかな、くらいです。
そういう意味では、「最狂にポップでかつてない恋愛エンターテイメント」というイントロダクションにも納得です。

そしてこの映画を観終わって感じたことは、人は何かに狂わされて生きているのかなぁということです。
狂わされる、とは語弊があるかもしませんので、影響されるとでも言い換えましょうか。

思えば私なんかも、「君の名は。」という映画に影響されて映画館に入り浸る人間になってしまったわけですし、常に私たちの周りにはそういう何かがあると思います。
それをどう捉えるかで、良い方向に狂うのか、悪い方向に狂うのか、ということがこの映画の教訓ではないかと思いました。

ちなみに…自分には全く縁がないガール

ごめんなさい…
このセクションはかなり私的なお話になります(笑う)

今回登場する狂わせガール。
自分の目の前に現れたらどうするかなー、なんていうことも映画鑑賞後に話題にすると楽しいのではないかと思いますが、ちなみに私は一蹴して終わりますね…もしかしたら、ガールを狂わせるボーイになってしまうかも(笑う)

予告でもお分かりのように、狂わせガールのあかりがかなり自由奔放というか、わがままというか、何というか…すごい人なんですけど(語彙力)。

例えば「あたし怒る人大っ嫌い!」とかいうシーンなんかがまさにそれで、コーロキは「ごめんごめん…!!」って謝っちゃうんですよね。とても円満な方向で良いと思いますが、私だったら、そもそも怒った原因がガールなんだから、逆ギレされても困るんですけど…ってなっちゃうと思います。こじれるパターンですね、悪い例だと思います(笑う)

そんな感じで、映画の中の狂わせガールはなかなか指摘する箇所がたくさんある人だったので、現実にそんな人がもしいたら、自分には絶対に合わないなぁ…ということだけ書きたかった…!


色んな役柄を演じる妻夫木聡が観れて良かったです。
他の出演者も豪華なんですけど、倖田シュウという役を演じているリリーフランキーさんのこと、最初分かんなかったんですよね…キャラが濃いせいもあってか…

出演者と同時に、個性的なキャラが出てくるところもなかなか見どころだと思います。

公式HP:奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール

トップ画像引用:(c)2017「民生ボーイと狂わせガール」製作委員会

鑑賞記録

劇場

TOHOシネマズ日本橋
スクリーン2(ビスタサイズ)
上映回:2017年9月23日(土)19時40分~

本編前予告作品一覧(上映順)

(1)未成年だけどコドモじゃない

(2)ミックス。

(3)ナラタージュ

(4)亜人

(5)探偵はBARにいる3

(6)火花

(7)GODZILLA 怪獣惑星

(8)先生!、、、好きになってもいいですか?

(9)エルネスト もう一人のゲバラ

客層

20~30代 7割
40~50代 3割
男女比 4:6

備考

・本編開始後の入場者4名
・カップルでの鑑賞が4割強、友人同士などのペアが2割強
お一人様がかなり少ない様子

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散歩する侵略者|「概念」の喪失というなかなか恐ろしい映画

「散歩」という日常的なキーワードと、「侵略者」という非日常のキーワードが合わさった少し違和感を感じるタイトルに釣られました。何だか知らないけどこれは観なければいけない、そんな気がしたのでこちらも初日に観てきました。

何が起こるか分からないこの時代にふさわしい、と言っては大袈裟だと思いますが、今だからこそ、自分の大切なものに気づかせてくれるような映画でした。


映画「散歩する侵略者」予告編(nikkatsuchannelより) 

冒頭からなかなか衝撃的。オープニングの掴みはOK

タイトルに釣られたはいいけど、そもそもこの映画はどんな映画なのか?という疑問を持ちながらの鑑賞でした。
別に予告を観たわけでもなく、ただ映画館の公開予定に載っているのを見かけたのがこの映画を知ったきっかけだったため、事前の予備知識が全く無かったのです。
しかしながら、そんな人でも大丈夫(?)なくらいオープニングが衝撃で、すぐに物語に引き込まれました。
「とりあえず何かヤバいものが地球に来た」ということは容易に理解することが出来、この後どういう展開になっていくのだろう、というのがすごく気になりました。

観進めていかないと面白さがこみ上げてこない映画も意外と多くある中、そういう意味では、早い段階で観客を映画に引きずり込むということになかなか成功しているのではないでしょうか。少なくとも私は、今後どんな展開になるのかワクワクしました。

ただ、正直ラストはオープニングほどの勢いはなく、どちらかと言えば考えさせられる感じに収まっていたように思います。
私は結構好きなテイストの映画だったので面白かったですが、壮大なラストを期待している方はちょっと方向性が違うかもしれませんのでお気をつけください。

この感じ…まるで世にも奇妙な物語を観ているような感覚

オープニングで受けた衝撃もそうなんですけど、映画タイトルや設定など色んなものに既視感を感じながら観ていました。途中でようやく気づいたんですが、これはあれだ、「世にも奇妙な物語」だ!という結論に至りました(笑う)

侵略者が登場してきますが、SFなのかと思いきや、夫婦の物語でもあったり、色んなジャンルを織り交ぜた不思議な映画で、テレビの「世にも奇妙な物語」で放送されていても違和感がない内容でした。
そういう意味では、そもそも映画にする必要あるの?と思ってしまうところでもあり、劇場で観る価値はないなんて一蹴してしまう人もネットで見かけたりしましたが、私は十分楽しめました。
(ダンケルクを観た後だったため、アクション要素があるシーンの迫力はあまり感じなかったのは正直なところです…)

ただ出演は、長澤まさみさん、松田龍平さん、長谷川博巳さん、高杉真宙さん、恒松祐里さん、前田敦子さん、満島真之介さん、児島一哉さん、光石研さん、東出昌大さん、小泉今日子さん、笹野高史さんといった豪華な方々で、特に「侵略者」役の松田さん、高杉さん、恒松さんは人間じゃない無機質な笑いや歩き方などの演技が不気味ですごく良かったです。

人間の「概念」を奪うという斬新なアイディアに考えさせられる

この映画の注目すべきポイントは、やはり「人間の概念」を奪うというアイディアではないかと思います。
侵略者は人間を乗っ取り、侵略のために活動します。その際、人間とはどういうものか調べるために、「人間の概念」を奪っていきます。
例えば、「家族」「仕事」「所有」「自分」等。
侵略者たちは、自分って何?家族って何?と問いただし、会話した相手からその「概念」奪います。奪われた人は、永遠にその概念が永遠に失われてしまう…という何とも恐ろしい内容。

私たちは、色んな概念に縛られて生きていると感じたし、その概念から開放されることは果たして幸せなことなのか、ということを深く考えさせられました。
また、概念を奪っていく侵略者は、何も知らない子供から大人へと成長していくような気さえして、概念を奪う(縛られていく)侵略者と、概念から解放された人間の対比なんかも、観ていて恐ろしさを感じました。
これはなかなか斬新な映画だなぁ…

あと、概念とは関係のない話題ですが、侵略が進んでいるにも関わらず人間がのん気にしている様なんか、まさに今の時代に照らし合わせることもできる場面があったりして、色んな意味で考えさせられました。

ラストは、見方によってはすごい衝撃的です…
色んな考察ができるかと思いますので、ぜひ劇場で観て欲しいと思います。私は2回目観にいこうかなぁ…


なかなか観たことないタイプの映画でしたが、コミカルな場面やシリアスな場面が入り乱れて、最後は色んな考察ができて…と、見所がたくさんある映画だと思います。長澤まさみさん、美人だったなぁ…

公式HP:散歩する侵略者

トップ画像引用:(c)2017「散歩する侵略者」製作委員会

鑑賞記録

劇場

TOHOシネマズ錦糸町
スクリーン3(シネスコサイズ)
上映回:2017年9月9日(土)21時15分~

本編前予告作品一覧(上映順)

(1)STAR WARS 最後のジェダイ

(2)Fate stay night

(3)ラストレシピ~麒麟の舌の記憶~

(4)ナラタージュ

(5)亜人

(6)曇天に笑う

(7)8年越しの花嫁

(8)覆面系ノイズ

(9)ナミヤ雑貨店の奇蹟

客層

20代 2割
30~40代 6割
50代以上 2割
男女比 7:3

備考

・本編開始後の入場者1名
・カップルで鑑賞している人が多かった

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三度目の殺人|真実が逃げ続ける、考察を観客に委ねる映画

日本映画史に残る心理サスペンスと言われてずっと気になっていたので、公開初日に行ってきました。

いやー、なかなか難解。
というか分からないことも多くて、すっきりした気持ちにはなれないけれど、かなり考察が捗りそうな見応え十分な映画でした。


「三度目の殺人」予告編(公式配信:ギャガ公式チャンネルより)

映画に引き込まれていくほど、俳優陣が熱演!

この映画のキャストは個人的になかなか豪華で、主演の福山雅治さんの他に、役所広司さん、広瀬すずさん、斉藤由貴さん、吉田鋼太郎さんなどが出演されています。

福山さんは、昨年のSCOOP!でちょっとゲスなカメラマン役をやっていたのを観て以来ですが、今回は弁護士という役柄。
しかも、「勝ちにこだわる」ことを徹底した弁護士ということで、映画の序盤でも、死刑から無期懲役に持ち込むために徹底した姿勢で臨んでいる姿が印象的でした。

対して、殺人犯役の役所広司さんの演技もとても素晴らしく、さすがベテランは違うなぁ…と物語に引きずり込まれるほどでした。弁護士の接見のたびに供述がコロコロ変わったり、感情の起伏だったり、瞳だったり、全てひっくるめた犯人の不気味さみたいなものが凄く滲み出ていて、福山さん演じる重盛弁護士もそれに振り回されて、「勝ちにこだわる」ことをそっちのけで真実を知りたくなってしまうというストーリーに納得してしまう圧倒的な演技でした。

そんな二人の他にも素晴らしい演技をされている方がたくさんいましたが、特に被害者の娘役の広瀬すずさんも圧倒的でした。
口数が少なく地味な役柄ではありますが、何かを訴えかけるような瞳を演技としてやられているのがホントに凄いと思いました。

「真実は逃げ続けた」キャッチコピー通りの展開にモヤモヤ

この映画のコピーに「犯人は捕まった。真実は逃げ続けた。」とありますが、まさにそれを体現するような映画でした。

話が進むにつれて、被害者の娘と犯人に接点があることなど様々な事実が浮かび上がってきますが、犯人が供述を二転三転させるため、それが真実なのかどうか、観客も振り回され続けます

ホントに、真実に手が届きそうなところまで来るんですけど、逃げていきます…そのため、すごくモヤモヤした気持ちになります

役所広司さんをはじめとした俳優陣の演技や監督の画の魅せ方がとても巧みで、真実に辿り着きそうだけど辿り着かない絶妙な位置に観客を置いていくのが憎らく感じてしまいます(笑)

そういう意味では、正解を有耶無耶にしている分、色んな考察をすることができる映画だと思います。
一人で観に行っても良いと思いますが、おそらく友人など複数人で観に行って、鑑賞後に感想や意見を交換するとより楽しめるのではないでしょうか。

犯人は前科があるという設定ですが、個人的には最初の事件をもっと掘り下げてもらえたら考察が捗りそうな気がしました。

全編通して静かな映画のため、それが苦手な人は不向き

この映画は、犯人と弁護士のやり取りや裁判などのシーンが大半を占めており、はっきり言って賑やかな映画ではありません
前項でも紹介した通り考察が捗りそう、かつ難解な映画で、どちらかと言えば静かで頭を使いそうな内容になっています。

そのため、こういった映画が苦手な方はおそらく楽しめないと思いますし、途中で眠くなってしまうと思います。

そもそも「映画」に求めるものは人によってまちまちだと思いますが、心理サスペンスとあるように、この映画は、笑ったり泣いたりというような感動を得るものではなく、考えさせられるものだと思いました。
ちなみに私は考察したりすることも好きなので、とても楽しめました。

映画タイトル「三度目の殺人」とは?

若干のネタバレというか考察となりますが、そもそも映画のタイトル「三度目の殺人」とはどういう意味なのでしょうか?
これは、観る人によって色んな見方ができるのかなと思います。

今回の犯人は前科があり、2回殺人を犯しています。その2回目の殺人のために逮捕され、犯行も自供していることから死刑は確実、というような話から始まります。

当然勾留されている為、明確に三度目の殺人を犯す描写というのはなく、それもあってか、映画のタイトルの意味が分からなかったという声もあがっていました。
私自身も、鑑賞直後はタイトルについてどういう意味なのだろうかと考えてしまいましたが、思い返すと色々伏線があり、最終的に一つの結論に落ち着きました。

具体的な考察はまた機会があれば改めて記事を書こうと思いますが、物語の途中で、犯人と弁護士が接見室のガラス越しに手を合わせるシーンや、ラスト、弁護士の「あなたは・・・」に続くセリフあたりがヒントになっているように思います。また、犯人を取り巻く人物たちの言動も織り交ぜると、より納得できる結論に辿り着けるのではないでしょうか。

そういう意味でも、結構観客に考察を委ねる部分が多いのかなと思います。こういう映画は、2度目が一番面白いので、時間を見つけてもう一度観に行きたいと思います。


役所広司さんをはじめとした皆さんの演技がとても素晴らしい映画でしたが、モヤモヤすると思うので観る方は覚悟して頂ければと思います。

色んな人に受けるものもあれば、観る人を選ぶものもある…映画ってホント面白いですね。

公式HP:三度目の殺人

トップ画像引用:(c)GAGA Corporation

鑑賞記録

劇場

TOHOシネマズ市川コルトンプラザ
スクリーン1(シネスコサイズ)
上映回:2017年9月9日(土)15時15分~

本編前予告作品一覧(上映順)

(1)嘘を愛する女

(2)ラストレシピ~麒麟の舌の記憶~

(3)ナラタージュ

(4)奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール

(5)探偵はBARにいる3

(6)ミックス。

(7)エルネスト もう一人のゲバラ

(8)ユリゴコロ

(9)ナミヤ雑貨店の奇蹟

客層

20~30代 5割
40~50代 5割
男女比 4:6

備考

・本編開始後の入場者6名
・福山雅治さんが主演のせいか、鑑賞した上映回では女性が半数を超えていた
・全編通してとても静かな映画のため、コンセッションを楽しむ余裕がない(ポップコーンなどの音が気になる)
・館外から持込した袋をガサガサしている音がとても響いた

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