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パディントン2|初見でも大丈夫!優しい英国紳士のクマの物語

ずっと気にはなっていたけれど、結局観れていなかったパディントン。
この度、パディントン2が公開されるということで、1を観ていないにも関わらず行ってきました。

これは期待以上の映画でした…観にいって良かった!
パディントンって割とリアルっぽいクマさんだけど、観てると案外カワイイし、性格がホントにいい子…素敵な英国紳士。

ということで、今回はパディントン2のレビューです。


映画『パディントン2』予告篇(キノフィルムズより)

「パディントン2」ってどんな話?

ブラウン家の一員として、幸せに生活しているクマのパディントン。もうすぐ100歳になるルーシーおばさんへの誕生日プレゼントを探していた彼は、骨董品屋ですてきな絵本を見つける。絵本代を稼ごうと窓ふきのアルバイトを始めるが、洗剤を頭からかぶるなど失敗しては騒動を起こす。そんな中、絵本が盗まれ、一家と共に絵本の行方を追うパディントンだが……。
シネマトゥデイより

主人公はパディントン。
ペルーからロンドンへやってきて、今はブラウン一家の一員として幸せに暮らしているクマさんです。

今回の映画では、パディントンがルーシーおばさんの誕生日に、飛び出す絵本をプレゼントしようとするけど、色んな騒動に巻き込まれてしまうというお話です。

とっても分かりやすい物語なので、前作を観ていない自分でもすぐに入り込めました。シンプルイズベスト!

結構笑えるところもあるし、ベタな展開もあるんだけど、最後は心温まる素敵な物語です。

【ココが良い】物語、演出、というか全部

こんなに満足度の高い映画は久々です。
ホントに素敵な映画でした。

例えば、物語。
前述した通り、ホントにシンプルなお話なんですよね。
めっちゃ要約すると、
「パディントンがルーシーおばさんのために頑張る話」

予告やあらすじなどで見かける「プレゼント(飛び出す絵本)を手に入れるため」っていうのは表向きという風に解釈していて、根底にはルーシーおばさんへの想いがあると感じました。

この映画では何をしたいのか?がスッと入ってきたので、全然飽きずに、むしろすべてのシーンを興味深く観ることができました。

また、映像などの演出もすごく良かったんです。

例えば、「パディントン2」の映画タイトルの出し方。
窓の曇りを利用して、パディントンが「paddington2」って書くんですよね。
すごいスマートで、映像に馴染むタイトルの出し方だなぁと思って、えらく感動してしまいました。

あとは、映像そのものに様々な工夫があって、目で観て楽しかったですね。
パディントンが来たことによって刑務所の食堂の雰囲気が変わっていく様をストップモーションで表現してみたり、ちょっと説明チックなシーンでは簡単なアニメーションを用いたり…
映像にもメリハリがあって素晴らしいと思いました。

パディントンってどちらかというと、子供やファミリー向けだとは思いますが、それ以外の大人が観ても見応えがある映像作品になっていました。

【ココはちょっと…】特になし

久々に文句無しの映画に出会いました。

前作は観ていなかったけれど、初見の人でも分かりやすいキャラクター紹介があって、すぐにパディントンの世界観に入ることが出来ました。
また、ブラウン一家や街の人たちを映すことによって、パディントンがどんなクマさんなんだろうっていうのがより引き立っていて、演出や構成が本当によく出来ている映画だなと思いました。

これはBlu-rayを借りて、前作も観ないともったいないね…

伏線の回収がお見事

この映画がすごいなと思ったのが、伏線の回収です。

前作を観ていなくても、キャラクター紹介だったり、パディントンの生い立ち的なシーンも入り込んでいるので、初見でも大方分かるような構成になっているんですが、それらも含めて散りばめられた伏線を、後半で見事に回収しているのが本当にお見事でした。

とは言え、ちょっとベタな感じで、その後の展開も結構読めちゃう部分もあったんですけど、私はベタベタが大好きなので興奮しましたね。

ともかく、この映画がこんなに作りこまれているとは思っておらず、良い意味で意外でした。
子供だけじゃなく、大人も笑って楽しめる映画です。


というわけで、パディントン2の評価は…

音楽★★★★☆
物語★★★★★
脚本★★★★★
演出★★★★★
感情★★★★★

総合評価4.8

公式HP:パディントン2

トップ画像:©P&Co Ltd. / SC 2017

前作のパディントンはこちら

鑑賞記録

劇場

TOHOシネマズ日本橋
スクリーン5(シネスコサイズ)
上映回:2018年1月21日(日)9時30分~

本編前予告作品一覧(上映順)

(1)いぬやしき

(2)名探偵コナン ゼロの執行人

(3)ちはやふる-結び-

(4)坂道のアポロン

(5)となりの怪物くん

(6)ピーターラビット

(7)ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル

(8)ボス・ベイビー

(9)リメンバー・ミー

(10)ヴァレリアン 千の惑星の救世主

(11)グレイテスト・ショーマン

客層

20代 1割
30代 2割
40代 3割
50代以上 4割
男女比 6:4




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ジオストーム|異常気象による大混乱の迫力は面白い!

人類が天候を操る衛星を開発した…!
それが突然の暴走で人類滅亡の危機!?

すごいB級映画くさい感じがたまらなく観たい気持ちを掻き立てたので行ってきました。
せっかく観るならと、IMAX3D版を鑑賞。

…なかなか迫力がある映画でした。
ということで、今回はジオストームのレビューです。


映画『ジオストーム』本予告(ワーナーブラザーズ公式チャンネルより)

「ジオストーム」ってどんな話?

天候を意のままにできる宇宙ステーションが開発された近未来、地球は未曾有の自然災害に襲われることがなくなる。ところが運用開始から2年後、宇宙ステーションがウイルス感染して暴走し各地で異常気象を引き起こしてしまう。巨大災害が同時多発的に起きる地球壊滅災害“ジオストーム”の発生を防ぐため、宇宙ステーションの開発者ジェイク(ジェラルド・バトラー)と彼の弟マックス(ジム・スタージェス)が立ち上がる。
シネマトゥデイより

簡単に言うと、気象コントロール衛星が暴走を始めたため、世界各国で起こる異常気象を食い止めるために、科学者ジェイクが弟のマックスとともに立ち向かうというストーリー。

気象衛星が暴走を始めた原因は、ウイルス感染。
その詳細を探るうちに、色々な事件が発生してしまうというミステリー要素もある映画です。

ディザスター(大災害)がテーマの映画となりますので、その衝撃度を感じるためにも、映画館で観るにはもってこいの映画となっています。

【ココが良い】ディザスターシーン、ミステリー要素、カーチェイス

やはり、この映画の一番の見どころはディザスター(大災害)シーンだと思います。

地底のマグマ活動によって地表が高温になり、地割れで香港の街が崩壊するシーン。
リオデジャネイロが大寒波に襲われ、ビーチが一瞬で氷漬けになるシーン。
砂漠のドバイが津波に襲われ、街が流されるシーン。
東京も巨大な雹に襲われる…

街が崩壊し、大混乱に陥るシーンは結構見応えがありました。
個人的に好きなのは、香港のシーンですね。
地割れで車が飲み込まれるところとか、高層ビルがなぎ倒されるところとかは面白かったですね。

この映画が一番魅せたい部分なんだな、というのを感じました。

あと、気象衛星が制御不能になった原因を突き止めていくんですが、その過程の中で色々な事件が起きてしまうというミステリー要素も面白かったですね。

もう一つ、何気にカーチェイスシーンが面白かった…!

さっきの香港のディザスターシーンも一種のカーチェイス的な感じだったんですけど、チェンという登場人物が地割れに飲み込まれそうになって車で逃げるシーンはちょっとハラハラドキドキでした。

クライマックスでのカーチェイスも見ものです。
気象衛星が暴走して稲妻が落ちる中、逃げるシーンはすごく面白かったですね。

【ココはちょっと…】人間ドラマ

期待通りのB級映画だったんですけど、これはちょっと如何なものかと思いました。そう、人間ドラマです。

端的に言うと、安くさいドラマでした。

ディザスターシーンが見どころというのはおそらくそうだと思うんですが、何気に人間ドラマが中途半端に幅を利かせているのが気になってしまいました。

例えば…
ジェイクとマックスの兄弟が過去のことで犬猿の仲になっているらしいけど、嫌々言っていながら結局は協力して緊急事態に立ち向かうってのがトントン拍子すぎるし…
それでいて、後半のシーンで「もっと早く和解していればよかった」みたいなセリフも出てきて、よく分からなかったですね…

あと、ジェイクの娘さん?が、明らかにマックスのほうに懐いてるのに、ジェイクが宇宙ステーションに行くみたいな話になったら、泣きながら「帰ってきて…」みたいなところとか、全然感動できなくて、何か人間ドラマがちぐはぐなんだよなぁ…

マックスの方も、何気に色んな人脈があるんだけど、「ちょっとこれ頼めないかなぁ」みたいなお願いしたらあっさりOKしてくれたり…
上映時間109分の間に解決しないといけないのは分かるけど、それにしてもあっさり話が進みすぎじゃないかなぁ…と思ってしまった。

他にも気になった部分がたくさんあるんだけど、この人間ドラマの芯がもう少ししっかりしてたら、ディザスターシーンも見応えあり、感動ありみたいな感じで面白かったのにな…

シークレットサービスがカッコイイ…

異常気象による大災害を描く本作。
にもかかわらず…

個人的には、マックスの恋人であり、シークレットサービスのサラ・ウィルソン(アビー・コーニッシュ)がめっちゃカッコ良いと思いました!
日本語吹き替え版では、ブルゾンちえみが声優を務めています。

自分はやっぱりキャリアウーマン系が好きなのかな…(笑)
ブルゾンちえみも大好きだし…

映画の中でも、クライマックスでのカーチェイスシーンで車を運転していたんですけど、ハンドルさばきがすごいカッコイイ…機転を利かせた行動とかも。

とにかく登場人物の中では意外と目立ってたし、クライマックスシーンは彼女のためにあるようなものですね。
前述の人間ドラマで、うーんどうかなと思っていたところですが、彼女の姿は本当にカッコよかった。


というわけで、ジオストームの評価は…

音楽★★★☆☆
物語★★★★☆
脚本★★★☆☆
演出★★★★☆
感情★★★☆☆

総合評価3.4

公式HP:ジオストーム

トップ画像:©Warner Bros.

鑑賞記録

劇場

TOHOシネマズ新宿
スクリーン10(シネスコサイズ/IMAX)
上映回:2018年1月19日(金)21時15分~

本編前予告作品一覧(上映順)

(1)グレイテスト・ショーマン

(2)アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー

(3)ブラックパンサー 

客層

20代 3割
30代 3割
40代以上 4割
男女比 6:4




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泥棒役者|予告通りの喜劇!久しぶりに面白い映画を観た。

泥棒という物騒な言葉とは裏腹にコミカルな予告。
単純に面白そうだったし、どんな結末になるのか気になったので観てきました。

個人的にはなかなかツボにはまった面白い映画でした!
今回はそんな泥棒役者のプレビューです。

(体調不良のため、ブログ書くのが遅くなってしまった…)


泥棒役者 本予告(showgatetrailerより)

ユニークな登場人物たち。相関図を作ると面白そう。

この映画は、簡単に言うと「盗みに入った泥棒が、色んな人から人違いをされてしまう」というお話です。
泥棒だとばれないように、色んな人を演じる羽目になってしまうというドタバタ劇。

この映画に限らず、何とか場を持たせなければ!!と思って嘘をついてしまったり、周りに合わせてしまうことってありますよね。まさにそんな状況を体現したような映画です。

その中に登場するキャラがみんな濃くて面白い!

主人公は、元泥棒:大貫はじめ。
人が良すぎるモジャモジャ頭。

泥棒に入られる家の主:前園俊太郎。
絵本作家という仕事をしているのですが、かなりテンションが高いヤバいおじさんです。

前園の企画書を取りに来た編集者:奥江里子。
帰国子女なので、時折流暢な英語が飛び出してきます。

怪しい商品を売りに来たセールスマン:轟良介。
全く場の空気が読めない営業マン。
独自の解釈で場を混乱させます。

メインはこの4人でお話が進んでいきます。
他にも、はじめを連れ出した泥棒、はじめの恋人、前園邸の隣に住むクレーマー、編集長が登場します。

はじめの嘘によって、それぞれが色んな人違いを繰り広げるので、相関図にしてみると楽しそうな気がしました。
また、嘘をつく人、嘘に気づかず勘違いする人、嘘を見破る人、嘘をばらす人、という具合に、物語の中でもそれぞれのキャラにバランスよく役割があるのも◎でした。

映画というより劇を観てるみたいな感覚

プロモーションでも喜劇と謳っているだけあって、すごくお芝居を観てるような感覚でした。
特にそれを感じたのは光。

このお話は、主に絵本作家の家で繰り広げられるわけですが、その家のリビングや書斎などの窓から入ってくる光の量がすごい(笑)
まるでスポットライトを浴びているくらいの光量。

それにプラスして、光がふんわりと暖かみがあるため、画的にもコミカルな雰囲気を醸し出していました。

また、ドタバタ劇のシーンでは一部ワンカットで撮っている箇所も見受けられ、映画タイトルではないですが、本当にお芝居を観せられた気がしました。

みんな訳あり。個人的に構成がすごく良かった。

この映画は、主人公の元泥棒:はじめの前日譚から始まります。恋人とのデートの約束をした次の日、先輩の泥棒:畠山に見つかってしまったことで、事態が思わぬ方向に行きます。

そんな導入があって、泥棒役者を演じることとなるのですが、他の登場人物たちにも、実は前日譚があります。
つまりは、みんな訳あり。
訳ありな人たちが、一堂に集まって繰り広げられるドタバタ劇は、本当にコミカルで、時には涙もあって…とても楽しいお芝居を観させてもらいました。

そして、実は前日譚が無い人も…
おそらく想像に難くないからこそ描かなかったのでしょうが、その代わり、その人には後日譚があります。
エンドロールの途中に後日譚が挟んでありますので、最後の歌が始まったからと言って席を立ってはいけませんよ!

そんなバランスもしっかりとれたお話だったので、個人的には◎でした。


最近、ジャニーズが役者として活躍されることが多いですが、この映画は結構良いお芝居をされていたと思います。
共演者も豪華でなかなか見応えのある楽しい映画でした。

公式HP:泥棒役者

トップ画像:(c)2017「泥棒役者」製作委員会

鑑賞記録

劇場

TOHOシネマズ新宿
スクリーン12(シネスコサイズ)
上映回:2017年11月25日(土)8時40分~

本編前予告作品一覧(上映順)

(1)空海―KU-KAI―

(2)嘘を愛する女

(3)祈りの幕が下りる時

(4)未成年だけどコドモじゃない

(5)DESTINY 鎌倉ものがたり

(6)羊の木

(7)伊藤くんAtoE

(8)嘘八百

(9)鋼の錬金術師

(10)探偵はBARにいる3

客層

20~30代 2割
40~50代以上 8割
男女比 7:3

備考

関ジャニ∞のメンバーが主演だったが、意外にも女性は少なかった。また、観客の平均年齢が高かった。

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劇場版 響け!ユーフォニアム~届けたいメロディ~|テレビ版2期を観てない立場から言いたいこと。

響け!ユーフォニアムの1期は超ハマってがっつり観てたんですけど、色々忙しくて、2期テレビ版は観れなかったんです…そのため、今回の劇場版は2期の総集編ということで、とても楽しみにしていました。(にもかかわらず、またしても色々立て込んでて1週目には行けなかった…)

2週目にようやく劇場版を観てきたんですけど、正直に言うと最初「何、これ…」って思いました。ものすごく衝撃を受けて、感想を言葉で表現できないほど感動したんですよね。。

今日は改めて2回目を観てきたのですが、やっぱり泣いちゃって(笑う) 素敵なセリフやシーンがたくさんあるホントに素晴らしい映画だなぁと思いました。まだ言葉にするのが難しいんですけど、少し感想を書きたいと思います。
※TV版2期を観ていないので、もしかしたらTV版を観れば分かるようなことも書くかもしれませんがご了承ください。


「劇場版 響け!ユーフォニアム~届けたいメロディ~」本予告(KyoaniChannelより) 

これは本当に総集編なのかと問いたい。

TV版2期を観た方なら、このシーンは〇話だなぁとか、あそこの話はカットされたなーとかを観て分かると思いますが、私はTV版2期を観れなかった立場なので、逆にTV版にするとしたらどこで分けようかなーと思いながら劇場版を観ていました。

そもそも今回の映画は「久美子とあすか」を軸に再構築されています。そのため、2人を中心に物語が進むように作られているのは分かるんですけど… にしても編集が上手すぎる!

当然、分けるところなど見つけることができなかったし、一つの映画として観せられても全く違和感がないほど素晴らしかったです。

楽器はキャラクター自身だと思う。

そもそもこのアニメは、結構ガチな吹奏楽部を描いた物語なんですよね。練習もすごい厳しいし、香織先輩が麗奈にソロパート取られちゃうようなこととか、それに伴う悔しさとかもしっかり描いてるし…(この辺は1期でやってる)
そうやってみんなが一つの目標に向かっていく姿は本当に観ていて感動します。

そしてそれだけではないのが、このアニメの良いところだったりします。
今回の劇場版を観て改めて感じましたが、大会での演奏のカメラワークに注目すると、登場人物と楽器が半々くらいの割合で映っています。人のほうが見切れて、楽器が前面に出てるカットもありました。

画像引用:(c)武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会

これはあまり考察したことはなかったんですけど、もしかして登場人物と楽器をリンクさせているからなのでしょうかね。
劇中でも、あすか先輩が「黄前ちゃんってユーフォっぽいね」というセリフがあるように、登場人物の個性と楽器の特徴を重ね合わせるような魅せ方をするなぁという印象がありました。

そもそもユーフォニアムという楽器は、柔らかく豊かな響きの音色です。色んなパートを演奏できる表現力があり、吹奏楽でも重要なポジションなので、簡単に言うと何でも屋みたいな…
そう考えると、あすか先輩はまさにユーフォみたいな人で、パートリーダーも副部長も勉強も演奏もなんでも出来ちゃうすごい人っていうところに共通点を見出すことができます。
(久美子がユーフォっぽいという考察はまた別の機会に…)

でも、ユーフォは表現力豊かでどんなパートも演奏できるといっても、決して特別な楽器ではなく、吹奏楽の中で見れば一つの楽器にすぎません。
まさにそういった部分は、あすか先輩が練習に来なくなって初めて、周りのみんなが、彼女が特別な存在ではなかったことに気づくシーンに繋がるのだと思います。

なので、私にはどうも楽器はキャラクター自身を表してるように思えるんですよね。だから演奏のシーンは、楽器=キャラクターだからしっかりカメラで捉えてるのかなって。
このアニメの制作が京都アニメーションで本当に良かったって思ったよね。。

自分が良いと思ったシーンやセリフ

本当に編集が素晴らしくて、好きなシーンやセリフがいっぱいあるんですけど、分かる範囲で何点か紹介したいと思います。

①始まりと終わりのシーン

映画の一番最初、あすかの子供時代のお話から始まりますが、カットとしては橋の下から始まります。
そしてラストは、橋の下であすか先輩のユーフォの演奏を久美子が聴くシーン。
自分だけだと思いますが、最初と最後の場所が同じっていうのがすごく良いんですよね。。
全然関係ないですけど、橋の下と言えば、中島みゆきさんの夜会「橋の下のアルカディア」を思い出すなぁ…

②「黄前ちゃん、ユーフォ好き?」

このセリフ、映画の中で何回か問われるんですよね。同じ質問をするっていう表現がすごい好きなんです。
「同じ質問」ということは、質問は同じだけど答えだけは変わる可能性が残されているということなので…

 画像引用:(c)武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会

映画では、文化祭での演奏の前にあすか先輩から「黄前ちゃん、ユーフォ好き?」と聴かれて、久美子は「改めて言われると怖気ずくというか…」というあいまいな回答。

それがラストシーンでは、
あすか先輩「黄前ちゃん、ユーフォ好き?」
久美子「はい!好きです!」
あすか先輩「私も」
に変わるんですから。もうこのやり取り泣きますやん…

③「ずっと聴いていたいです!今、吹いて欲しいくらい!」

久美子があすか先輩の家に行ったシーンでのセリフ。普段は感情的にならない久美子が、「あすか先輩のユーフォが好きです」と明確に発言した後のセリフ。

久美子ってホント一生懸命なんですよ。普段あんなになぁなぁなのに、こういうここぞという時に溢れ出る感情に感動しました。

④「後悔するって分かってる選択肢を自分で選ばないでください」

あすか先輩と久美子が校舎脇で言い合うシーンの中でのセリフ。ここの一連のやり取りはどれもこれも名ゼリフばかりで、全部良かったんですけど、特にこのセリフの破壊力はヤバかった…
正直、ここ一番号泣した…

久美子のお姉ちゃんが後悔してるのを見たから言えるんですよね。あすか先輩に対して一生懸命な久美子の姿がとても印象的でした。

⑤「響け!ユーフォニアム」

もちろんTV版を観ている方なら当然に知っていたんでしょうけど、私は2期観れてなかったのでこれは初見でした…
あすか先輩が吹いてた曲のタイトル初めて知ったよ…
アニメのタイトル持ってくるのホントずるいよね(褒めてる)


現時点で書きたいと思ったことは以上になります。
ホントに総集編とは思えないほど素敵な映画でした。

いつも映画を観に行く時に、素敵なセリフとかを書き留めようと思ってノートを持っていくんですけど、ユーフォに関しては6ページも書いちゃったよ…(暗闇の中書き殴ったんでその内3割くらい解読不能)

まだまだ良いシーンやセリフがたくさんありますし、色んな考察ができる部分もあるのかなと思うので、また機会があったら書きたいと思います。

来週また入場者特典もあるみたいなので、それも欲しいですし!


公式HP:劇場版 響け!ユーフォニアム~届けたいメロディ~

トップ画像:(c)武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会

鑑賞記録

劇場

MOVIX亀有
スクリーン8(ビスタサイズ)
上映回:2017年10月15日(日)9時40分~

本編前予告作品一覧(上映順)

(1)GODZILLA 怪獣惑星

(2)はいからさんが通る-前編-

(3)探偵はBARにいる3

(4)ジャスティス・リーグ

(5)バリーシール アメリカをはめた男

(6)特別版Free!-Take Your Marks-

(7)曇天に笑う-外伝-~決別、犲の誓い~

(8)中二病でも恋がしたい-Take On Me-

(9)インフィニティ・フォース

(10)曇天に笑う

客層

20代 5割
30~40代 4割
50代以上 1割
男女比 7:3

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亜人|アクションは良かったけどなかなかの初見殺し

劇場版・テレビ版のアニメは全部観ていたので、実写版公開と聞いてマジかぁ…と思ったけれど、なんだかんだ文句言いながらも観に行っちゃうんだよなぁ、自分。

人がものすごく死んじゃうし、なかなかの残虐性があるバイオレンスな漫画原作の映画ですが、今回の記事はネタバレありのレビューを書いてみようと思います。

思ったより良かった。IBMとアクションシーンは◎

漫画原作だし、アニメ化もした作品の実写だから大丈夫かな…と思っていましたが、アクションシーンは意外にも迫力があって面白かったです。
亜人研究所の襲撃や、佐藤が一人でSAT無双するところなど、銃撃やら接近戦やら、普通にアクションシーンは見応えありましたね。

あと、IBM(黒い幽霊)も全く違和感なく画面に溶け込んでいて、IBM同士の戦いもめっちゃアガりました。アニメを制作したPolygon Picturesが実写版でもIBM製作協力をしていたので、そこはアニメを観た人も楽しめる部分ですね。映像としてはすごい良かったです!

ちなみに、通常版、IMAX版、MX4D版と、今回の実写は色々展開していますが、私はIMAX版を観に行きました。
IBMの細かい粒子とか繊細な部分もはっきりくっきり綺麗に観れたので良かったのですが、画面自体は通常のシネスコサイズみたいだし、3Dというわけでもないので、正直IMAXの展開は必要あるのかと疑問に思ってしまった…(IBMとかアクションシーンの音とかは良かったよ!)

キャストも基本的に不満はないけど、佐藤さんは…

漫画やアニメの実写化って、キャストがかなり重要な部分を占めてきちゃうと思うんですけど、今回の「亜人」に関してはほとんど違和感なかったですね。

個人的に、すごいイメージぴったりで良いなって思ったのは、戸崎役の玉山鉄二さんと、泉役の川栄李奈さん。
戸崎のあの冷たい感じ…玉山さんの演技しびれたねぇ。あと、川栄さんってAKBの人だと思うんだけど、意外にもアクションカッコよかった!どちらもすごく私のイメージに合ってました。

基本的には不満はないんですけど、もし可能だったら佐藤をもう少しお歳召した方が演じてくれたら良かったかなぁ。
綾野剛さんが悪いわけじゃなく、自分自身、実写だと外見がすぐ目に入っちゃうので、原作とちょっと歳が離れすぎてるかなーって思いました。

構成は微妙…初見の人は分からないでしょこれ。

このセクションはほぼ酷評しちゃうと思います…(前置き)

もうタイトル通りなんですけど、「亜人」を今回の実写が初めてだって人はストーリー飲み込めないくらい構成がダメでしたね。。

前述した通り、アクションは良かったのでそこだけ観ればいいんでしょうけど、せっかく原作面白いのにストーリー生かせなきゃダメじゃない…

最初、テキストにて「亜人」の説明があり、永井圭が亜人研究所にて非人道的な人体実験をされているところから始まります。
そして、佐藤と田中が圭を救出するという展開。

まぁ原作通りなんですけど、、、その前はどうした!!!
ていうか自分の好きな海斗はどこじゃ!!おらぬのか!!(涙)

人体実験されてるって部分で分かるとは思いますけど、でも、永井圭が一般市民にも狙われて逃げる部分がごっそりないので、それで「人間どもを恨めよ」っていうのもなかなか説得力無いよね…
他にも色々あるんだけど、とりあえず初見の人は事態を把握できないくらい構成が微妙でした…それこそ、亜人研究所で目覚めた永井圭みたいな気持ちだと思うよ観客は…

ちなみに、原作やアニメ知ってる人向けに言ってしまうと、亜人研究所襲撃事件、おばあちゃんの家にご厄介になるとこ、厚生労働省に飛行機突っ込んでSATと対戦するとこ、フォージ重工業襲撃(原作だとフォージ安全)あたりが映画でやってました。

個人的にフォージ重工業の部分はすごい面白かった!(前述のアクション的な視点&映画のクライマックスということもあり)。
原作でもすごい好きな話なんで、ここやってくれるのか!ってワクワクしちゃいましたね。佐藤がお守りをビルの中に持ち込ませて、転送するとことかやべー!ってなりました。
アニメ版だと確かオリジナルで、フォージ安全とか出てこなかった気がするなぁ…

そんなわけで、自分は原作を知ってたので、あーここかぁとかIBMとか色々分かって観れたんですけど、ホントに初見の人は物語や状況を理解するのはかなり厳しいと思うな…
映画の中では「黒い幽霊」としか言ってないのに、公式HPでは「IBM」の説明があったりして、なかなかリンクしてないのも分かりづらさMAXだと思う。

さすがに原作のボリュームを109分で詰め込むのは無理があるって感じでしたね。もう少し要点を絞った構成にすべきだったんじゃないかと感じました。
(ここまで言っておいてなんですが、アクションはほんと良かったです!!)


亜人は好きな漫画の一つでもあるので、アニメや実写でも展開されたのは嬉しいですが、ちょっと構成が惜しかったなぁ…

ちなみに、佐藤健さんと綾野剛さんの肉体美が映るんですけど、エンドロール観たらライザップが協力してたぜ…(笑う)


映画「亜人」予告(東宝MOVIEチャンネルより) 


公式HP:亜人

トップ画像:(c)2017 映画「亜人」 製作委員会

鑑賞記録

劇場

TOHOシネマズ新宿
スクリーン10(IMAX/シネスコサイズ)
上映回:2017年10月7日(土)8時30分~

本編前予告作品一覧(上映順)

(1)ジャスティス・リーグ

(2)マイティ・ソー バトルロイヤル

(3)ブレードランナー2049

客層

20~30代 5割
40~50代 5割
男女比 9:1

備考

・漫画原作でアニメ化もしているので若い人が多いかと思ったけれど、意外にも40・50代の人も多かった。

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