新参者シリーズ最後の事件ということで、劇場予告公開からとても楽しみにしてました。
安定の新参者シリーズ。
切ないストーリーについ涙してしまいました…
今回はそんな「祈りの幕が下りる時」のレビューです。
映画「祈りの幕が下りる時」予告2(東宝MOVIEチャンネルより)
「祈りの幕が下りる時」ってどんな話?
滋賀県に住む女性が東京都葛飾区で殺され、松宮(溝端淳平)ら警視庁捜査一課の刑事たちが担当するが、捜査は難航する。やがて捜査線上に女性演出家・浅居博美(松嶋菜々子)の存在が浮かび上がり、近くで発見された焼死体との関連を疑う松宮は、その遺品に日本橋を囲む12の橋の名が記されていることを発見する。そのことを知った加賀恭一郎(阿部寛)は心を乱し……。
(シネマトゥデイより)
今回の映画では、新参者シリーズ共通の謎が明かされます。
加賀恭一郎が日本橋にずっとこだわっている理由と、加賀の母親がいなくなった理由。
予告編でもあるように、この物語でカギを握っているのは加賀自身でした。
事件が明かされたとき、思わず涙してしまいました。
それほど、心打たれる人間ドラマがこの映画にはあります。
「泣けるミステリー」
これは嘘ではなかった…!
【ココが良い】物語、演出、演技
何といっても、物語が本当に素晴らしかったんです。
伏線が随所に散りばめられていて、その全てをスマートに回収していく様が本当に良かった!
極上のミステリーだと思います。
物語の中で起こる事件が、一見関係なさそうに見えて実は複雑に絡み合っていて、少しずつ謎が解けていく様は、観ていて本当に胸熱でした。
そして、明かされる結末はとても切なくて悲しくて、ジーンとしてしまう、そんな心打たれる物語です。
また、明治座で結末が明かされるのですが、舞台の幕が上がるんですよね。そして語り終えると同時に、幕が下りる。
タイトルの「祈りの幕が下りる時」にもリンクされる素晴らしい演出も見逃せません。
あと、とっても良かったのが松嶋菜々子さん!
加賀じゃないですけど、「やっぱ超キレイだな」って映画中、何度も思いました(笑)
また、演技もホントよくって、加賀の推理に動揺する浅居がホント良かった。顔が引きつってる画がゾクゾクしたね。
人気演出家という役柄もすごいハマってたし、完成度の高い映画だったなぁ。
【ココはちょっと…】特になし
ミステリーとして完璧すぎると思ってしまうほど、緻密に構成された内容です。
ホントに面白かった!
ココはちょっとなぁ…というところは、探してもありませんね。劇伴も、物語を加速度的に面白くするタイミングだったり、そもそも楽曲が良かったり…とてもおススメの映画です。
家族の絆がカギ
このミステリーで描かれている重要なポイントは、きっと家族なんだろうと思います。
加賀が追っていた母の人生について。
そして、浅居博美の父と母について。
それぞれ描かれている人間ドラマは、家族の絆にかかわるエピソードばかりです。
そして、どちらも関わりが無いように見えて、実は複雑に関わっているという、ミステリーとしての構成が素晴らしい。
この手の話は弱いんですよね…
浅居博美とその父のエピソードはホントに切なくて悲しい…
なのでガッツリ泣いてしまいました。
ミステリーとしても面白いし、人間ドラマも必見のこの映画はぜひ劇場で観て欲しいと思います。
というわけで、祈りの幕が下りる時の評価は…
音楽★★★★☆
物語★★★★★
脚本★★★★★
演出★★★★★
感情★★★★★
総合評価4.8
公式HP:祈りの幕が下りる時
トップ画像:©2018「祈りの幕が下りる時」製作委員会
鑑賞記録
劇場
TOHOシネマズ日本橋
スクリーン7(ビスタサイズ/TCX)
上映回:2018年2月3日(土)9時10分~
本編前予告作品一覧(上映順)
(1)のみとり侍
(2)いぬやしき
(3)坂道のアポロン
(4)空海-KU-KAI-
(5)ラプラスの魔女
(6)北の桜守
(7)今夜、ロマンス劇場で
(8)マンハント
客層
20代 1割
30代 3割
40代 4割
50代 2割
男女比 5:5